☆★☆ご注意☆★☆



この作品『―思い+決意=誓い―』は前作『―心の闇に光を照らして―』の続き物です

なるべく前作を読まなくても分かるようにします

しかし、作者の文章力不足により分からない点があるかもしれません

よって、前作を読むことをお勧めします(強制はしませんよ〜♪)



では、本編をどうぞ!!!






雨が沢山降り、梅雨前線という名のモノが往来する6月。

最近は【地球温暖化】現象のせいで、雨季の時期が狂っているとか、いないとか……

そんな雨が降る6月、アウトドア派の人にとってはこれほど嫌な季節はないだろう。

しかし、インドア派の俺にとっては関係無い。大好きなゲームが、世間様の目を気にする事無く出来るのだ。

これほどいい季節は無い。しかし、今年からあまりゲームが出来なくなった、いやまったくと言っていいほど出来ていない。

受験などではなく、生きるためにしているもの、簡単に言うと【修行】が原因だ。

漫画みたいに一気に力が上がるわけも無く、基礎体力を上げるという地味なもの。俺、霧島優吾の気分は最悪です。






―思い+決意=誓い―






茜の敵に狙われてから1ヶ月が経った。しかし一向に刺客らしき人物は現れず、俺の生活は二つを除いて変わっていない。

一つは修行、狙われた時のために体を鍛えている。もっとも戦う為ではなく、逃げるためだが…もう一つは茜という存在。

1ヶ月前、俺の警護のためというのを理由に俺の家に住み着き始めた。

義妹の桜と二人暮しで静かだった家が、茜のおかげで賑やかになった。

『茜の住み着き事件(脅迫)』は良かった。人見知りの桜も茜に心を開き、今では親友と言って良いほど仲がいい。

全く友達がいなかった桜が心配だった俺にとってはこれほど良かったものは無い。だが修行に関しては凄く辛い。

運動嫌いな俺は3日で飽きて、茜のお仕置きを食らうことになる。

「はい、これ」

「原稿用紙? 作文の宿題でもあったか??」

「違う、修行をサボった罰。反省文を【論文】形式で書いて」

「何で論文形式? っていうか何で俺が罰受けるんだ!!!」

「…………桜ちゃんと一緒に寝たのを学校に「さぁて!! 気合入れて反省文書くか!!!」」

結局、茜の脅しには敵わず、俺は修行を半ば強制的にさせられてる。

ここらで漫画なら『ご都合主義』とか何とか言って、【友情出演】だの、助けてくれるキャラクターが出てくるだのあるはずなのだが、現実は厳しく世間は冷たい。

やる気0%の俺にとって意味無いんじゃないのか? と思っていたが意外にも基礎体力が向上した。

しかしあくまで基礎体力であり、武術とか専門的なものはまったくといっていいほど学んでいないのが現状だが……






「あぁ〜〜だるいな〜〜〜」まったく心の篭っていないだるそうな声が庭に響く。

梅雨にも拘らず晴天である今日は武術の一つである護身術を練習している。

いったい何故護身術かというと、これには理由がある。

簡単に言うと俺には力が無いというのが原因だ。半人半獣は人間をはるかに超える『力』を持っている。

反則的な力を持つ敵に対抗するには『技』を磨くしかないというのが俺の結論だった。

人体の構造を覚えたり、武器になりそうな警棒の使い方などを丹念に調べて重点的に鍛える。

ナイフの使い方でも覚えたら? と茜に言われたが、流石に刃物を持っていたら敵に殺される前に警察のお世話になってしまう確率の方が高いので止めた。

「桜、俺なんか見続けてつまんなくないか?」

「……」(フルフル)

「分かったよ、でも今日は暑いから【帽子】ぐらい被っておけ」

「……」(コク)

頷いた桜はパタパタとスリッパの音を鳴らしながら部屋の奥に入っていく。

艶やかな黒のロングストレートヘアを揺らして歩くその姿は、桜の魅力をより惹きたてている。

「………萌え………」

は!! いかんいかん、あまりの可愛さに思わず意識が飛んでしまった。

義理の妹でなければ飛び掛ってたところだ、危ない危ない……もう少しで犯罪のレッテルを……

「………」(クイクイ)

ん? と服の裾を引っ張られてる方を見ると、そこには麦藁帽子を被っている上目遣いの桜がいた。

瞳をウルウルしているように見えるのは自分の脳内補完のせいだろうか。俺は思わず桜を見て停止していた。






≪脳内≫


草木も生えていない荒野

地鳴りが止まず、地平線の彼方まで兵士に埋め尽くされていた

二つの軍が絶えなき争いを繰り広げている

仲間の屍を越えて

それぞれの信念にしたがい、命を懸けて願いを貫こうとしていた

人間性を守る理性軍、欲望に従う本能軍

彼らの目的はただ一つ己の主君である願いを叶える事






「だ〜〜!! 何考えてんだ俺は!!」

自分でも意味不明な脳内戦争に思わず叫んでしまった。

この所おかしい、何か調子が狂ってる感じがしてならない。

原因は何だ?

「何騒いでるの?」

俺の発狂が気になったのか、茜が様子を見に来た。

「…………」

「何? どうしたの?」?マークを浮かべる茜を見ながら、俺はジッと茜を見続けていた。もしかして、こいつのせい?

「修行はいいの?」

「やってるよ」

俺はそう言うと、受身の取り方の練習を始めた。こんなんで、本当に生き延びられるのだろうか。






次の日、俺は【音楽】を聴きながらジョギングをしていた。

学校が終った後、半ば無理矢理茜のジョギングに付き合わされてしまった、といった方が正しいのだが。

「ほらほら、優吾。もっとスピード上げて♪」

何でそんなに嬉しそうに話すのですか? 茜さん。

半人半獣の茜なら軽い軽いって言うだろうけど、20kmは虐めの部類に入るぞ!?

でも、あの屈託の無い笑顔で言われると弱いんだよな〜、あの可愛さは最早犯罪級だ。

「はい、十分休憩〜♪」

ふう、疲れた。コンビニの駐車場で一休み出来る。

それにしても他県まで来るなんて、最近の俺の体力上がってきたな。その時、俺の首筋に冷たい物が押し付けられた。

「っつっめた〜〜〜!!」

「ふふ、はい」

そう言って俺に冷たい飲み物を渡すと、俺の隣に座った。

女の子特有の甘い匂いが、俺の鼻を刺激する。ふと茜の方を見るとそこには天使がいた。

少し発汗した首筋、セミロングを後ろで一纏めにしているのでうなじも見える。

整った顔は中性的で、白く透き通った肌が薄く桜色に染まっている。俺はそんな茜の姿に見惚れてしまった。

「どうしたの? 顔赤いよ」

「い、いや。何でも無い、何でもないぞ」

「もしかして風邪? ちょっとおでこ貸して」

そういって自分のおでこと俺のおでこをくっ付けた。あ、茜の吐息が、近い近い近い!!!

「ん〜〜、熱は無さそうだね。

 でも今日のところは休んだ方が良さそうだから帰ろう」

茜は俺の事をお姫様抱っこするともの凄い速さで走り始めた。

………普通、逆じゃない?

茜の胸の柔らかさを意識してしまうのは男の性、と言うべきか。

もの凄い勢いで景色が変わる様は【ポルターガイスト】現象より怖い。

あたりはすっかり夜になってしまい、街灯の【淡い】光が幻想的に光りだしていた。

でも茜さん、お願いですからビルからビルへ跳躍しないでください、怖くてたまりません。






家に到着する頃には、既にグロッキー状態に陥っていた。

いくらジェットコースターが得意でも、これは違うでしょ? 茜さん。

誰でも白【旗】を上げてしまいますよ、まったく。しかし、ここで根をあげている訳にはいかない。

俺にはやらねばならない事があるのだ。

それは、料理!!!

女手が二人もいるのだから、どちらかが出来ればいいのだが、二人に任せておくととんでもない事になるので今は俺しか作っていない。

と、いうか俺の生命のためだ。

以前、茜が夕食を作ったことがあった。まさに絶品だ。文句のつけようの無い程美味かった。

でも、【消費期限】ぐらい守ってよ、頼むからさ。次の日トイレから離れなれなかったのを覚えている。

桜は元々作れない。究極的に不器用で、肉じゃがを食べさせられた日には死んでしまうかと思われました。

そんな感じなので、今は俺が料理担当となっているのです。

今日の夕食はしょうが焼き。まあまあの出来である。

二人はおいしそうに食べてくれるのだが、ここでも休息の時は無い。

右には桜、左には茜が半ばくっ付く位に近づいてくる。

他の男から見れば幸せ絶叫であるのであろうが、俺にとっては地獄である。

だって、一人は友達で、もう一人は義妹ですよ!! 茜はともかく、桜は犯罪ですよ犯罪!

「はい、優吾。風邪気味なんだからしっかり食べないと」

「………」(ジー)

箸を使って食べさせようとしてくる二人の視線が痛い。

二人ともいがみ合ってるわけでは無さそうで、ただ悪気0%なだけなのが唯一の救いというべきか。

いや、それはそれで悲しいけどさ。

笑顔で食べさせようとしている茜と、一見無表情に見えるが、瞳がウルウルさせている桜。どうすればいいんですか、神様。






「やっぱり、こうなるの?」

徹夜でゲーム、が俺の主義というか生き方だったのだが、今現在では出来そうに無い。

理由はただ一つ。俺の部屋に二つの影があるからだ。枕を持ってくる二人を、最初は追い返そうと努力はしている。

しかし、茜に『義妹(桜)と寝た!? 事件』の弱みを握られている以上、俺に拒否権は皆無だった。

嬉しそうに抱きついてくる二人を振り払ってゲームをするわけにもいかず、結局悶々とした感情と格闘しながら寝る事しか、俺には選択権が無かったのだ。

「ん……優吾〜……」

「……」(く〜)

二人の吐息が首筋にかかるのを耐えながら、俺は眠りにつく。

なんだかんだ言っても、二人に頼れる人は俺しかいないのだと思う。

自惚れかもしれないが、少なくとも俺はそう思っている。

桜も茜も、普通の一般人とは少し違う人生を歩んでいるからだ。

親の愛を受けていない桜、敵に狙われ続けていて、人とは相成れない存在であった茜。

もしかしたら、その反動が俺に甘えたり、一緒にいたいという衝動になるのかもしれない。

親代わりとまではいかないが、少しでも二人の役に立つのなら、こんな生活も良いのかもしれない。

ゲームが出来ないのは辛いけど、まあその内甘え衝動も収まるだろう。

止まり木になろう、休むことの知らなかった二人の休息の場となろう。

そして、何時かまた羽ばたく日が来るのだろうその日まで、俺は出来る限りの事をしていこう。

―せめて、今この瞬間は<安息のときだ>と願いを込めて―

俺はこの日、何時終るかわからない誓いをした。






―後書き―

どうも、シュウジです。

『思い+決意=誓い』は如何だったでしょうか?

多分、あまり面白くないかもしれません。続編なので、余計にツマラナイ度が上がっている可能性大でしょう。

さて、今回のお題は、【地球温暖化】【修行】【旗】【帽子】【音楽】【ポルターガイスト】【論文】【淡い】【消費期限】【友情出演】の10個です。

はっきり言って、これを使うのに精一杯? 的な感じはありますが、駄文を読んでくださりありがとうございます。

今回のテーマは『日常』です。前回、敵に巻き込まれた優吾が、その後どんな生活を歩んでいるのか、というのが今回の重要なポイントだったりします。

少しでも日常を感じてくれれば嬉しい限りです。

実際、こんな家族いたら驚きますけどね(笑)

優吾の誓いは今後どんな影響を及ぼすのか!? 茜の姉とは!? 敵の正体は!? 様々な疑問を残しながら、今回の短編は終了いたします。

では、またどこかでお会いしましょう!! 文章滅茶苦茶に書き綴ったシュウジでした。